現役家電店員が教える失敗しない家電の買い方

後で後悔しない家電の買い方を説明します。ネットで購入する場合にも役立つはずです。

家電量販店の長期保証を比較しました

長期保証の違い

とくに家電量販店ではメーカーの一年保証を延長する延長保証が一般的になっています。

しかし実は企業によって内容にかなりの違いがあります。
購入の際の参考にしてください。

ヤマダ電機

ヤマダ電機では無料の無料長期保証と会員型のNEWザ安心という2種類の長期保証があります。

詳細は省きますがNEWザ安心は入るべきではない条件の悪い保証です。

無料長期保証は、指定の10品目について、4年、6年の保証をするというものです。
大半の量販店が、3年、5年の保証なので、1年づつ長くしているということです。

が、実は保証の内容では他社と比較して一番条件の悪い保証です。
なぜなら、4年目以降は実質的に有料修理となるため、3年保証のようなものだからです。

他社が高額商品の多くで5年保証としていることと、故障率は年数が経つほど上がってくることを考えると、ヤマダ電機の長期保証にはあまり期待はすべきではありません。

ヨドバシカメラ

ヨドバシカメラの長期保証は、購入時に付与されるポイントを5%減らすことで、指定の14品目について、5年間の長期保証を付与するというものです。

実質的には5%負担ということはありますが、自分で選択できることと1万円以上という低額から入れるのはメリットです。

しかし、出張修理の際は自分が支払い、ヨドバシカメラのポイントで戻ってくるということ
4品目以外は一回の修理で保証が終了するということ
毎年、修理の限度額が下がっていくということ
があり、負担するポイントと比べるとメリットが薄い保証内容になっています。

ビックカメラ

ビックカメラの長期保証もヨドバシカメラと同様に、5%のポイントで加入するものとなっています。
商品によって3年、5年、10年と保証期間が異なっています。
また大型テレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコンについては、無料で加入できます。

パソコンの免責が一万円となっていますが、13800円以上の商品と、対象商品が幅広く、また修理限度額が下がらないところと、回数制限がないことがプラスです。

ヤマダ電機ヨドバシカメラビックカメラの三社で見れば、誰がみてもビックカメラの保証がよい内容になっています。

エディオン

東日本では、なじみが薄いですが、西日本ではシェアの高い量販店です。
とくに価格よりはサービスを売りにしています。

エディオンでは無料のあんしん修理保証と会員型の長期修理保証があります。

あんしん修理保証は、3万円以上の指定の21品目に無料で、3年、5年の保証、10万円以上のエアコン、冷蔵庫に10年の保証が付くものです。
修理限度額の減少はなく、回数制限もとくにないことからすると、無料であるところからは他社と比較しても十分な内容だと思います。

長期修理保証は、年間千円程度の年会費を取る代わりに、5千円以上の家電に5年、10年の保証が付くものです。

保証内容的には、家電量販店の中で最も充実した内容ですが、年会費がかかるクレジットカード会員にならないといけないところがネックです。
ただしエディオンの場合は、クレジットカード会員が大半のため、有料の保証でも他社とは状況が異なります。

ケーズデンキ

ケーズデンキは郊外では、サービス評価の高い量販店です。
指定品目にエディオンのあんしん保証と同じように3年、5年の保証、エアコン、冷蔵庫の指定商品に10年の保証が付くものです。

エディオンのあんしん修理保証に比較すると、対象商品がやや少ないですが、それ以外の他社よりは対象商品が多く、さらに修理限度額が減少しないばかりか、修理限度額がないというメリットがあります。

ジョーシン

ジョーシンは1万円以上の商品について5%(エアコン、冷蔵庫は3%)の保証料で3年もしくは5年保証、6%でエアコンと冷蔵庫が10年保証がつきます。 なお、年会費無料のクレジットカードに入ると、指定22品目の保証料は無料となり、それ以外の商品の保証料も2%下がります。

内容的にはエディオンの有料クレジットカードと同等の保証を有料で提供し、逆にカードに入るとエディオンケーズデンキの無料の保証に近い保証を無料で提供する内容になっています。

結論、どこの保証がいいのか

無料の保証としては、エディオンケーズデンキが充実しており、ビックカメラも4品目に関しては、同等と言えます。

有料の保証としては、ジョーシンビックカメラエディオンもクレジットカード条件にはなりますが充実しています。

ヤマダ電機ヨドバシカメラは、保証で見るとかなり見劣りする条件になっています。

番外編

ネットショップでは、ヤマト運輸の子会社が運営するクロネコ延長保証サービスを導入するところが増えています。

なお昔は、小規模な保証会社がいくつかありましたが、今はほとんどが清算されたか、他社に買収されました。
ネットショップなどで、聞いたことがない保証会社が長期保証を提供している場合、その保証会社がなくなることも想定しなければいけません。

なお、下記の保証会社はこの業界では比較的大手です。
各社がどこを利用しているかは分かりませんが、家電量販店などにも長期保証を提供しています。

業界裏話

昔、ワランティーマートという、ネットショップで手広く長期保証を提供していた会社がありました。
倒産して購入客の長期保証はなくなってしまいましたが、事業はワランティーテクノロジーという会社に引き継がれました。
今のワランティーテクノロジーの社長も副社長もワランティーマートの元役員です。

長期保証会社というのは、保険会社のように法律に縛られてないので、悪質な会社はいくらでも儲けることが可能です。
長期保証を提供する保証会社を安易に信用してはいけません。