現役家電店員が教える失敗しない家電の買い方

後で後悔しない家電の買い方を説明します。ネットで購入する場合にも役立つはずです。

家電量販店のリフォームと住宅エコポイント

増税後の家電量販店業界

消費税が増税されてから、2週間が経ちました。
現在、家電量販店業界の前年比は約2割の減少といったところです。

業界としては、概ね予想通りといったところだと思います。
価格競争はやや激しい状態ではありますが、これはどちらかというと増税前の販売競争が、その流れのままそのまま継続していると印象のため、間もなく落ち着くと思います。

さてこうした状況の中で、一部の家電量販店では、売上の減少をリフォームで補おうとすると思います。
なぜならリフォームは、住宅エコポイントという増税後の経済対策が実施されているため、増税後の現在でも伸びが期待出来る商品であるためです。

家電量販店にとってのリフォーム

まだまだ世間的に認知されているとは言い難い家電量販店のリフォームですが、少なくともこの4、5年でリフォームを取り扱う家電量販店の店舗は急速に増加しました。

家電量販店は、家電の市場が今後、縮小していくであろうということは充分に認識しているため、その対策として、家電以外の取り扱いを増やそうとしており、その中でも一部の会社はとくにリフォームを有力視しているためです。

世間で話題となることが多いのはヤマダ電機だと思いますが、業界内では家電量販店4位のエディオンの方が有名だと思います。
そして現在はヨドバシカメラケーズデンキ以外の家電量販店はリフォームの販売をするようになっています。

家電量販店にリフォームが拡がった理由

家電量販店にここまでリフォームが拡がったのは、ある量販店人脈の影響があります。

それは福井にある100満ボルトという現在はエディオンの子会社になった家電量販店です。
業界ではエディオンはリフォームを手に入れるために100満ボルトを子会社にしたと言われており、実際に子会社にして以降、急速にリフォームの売上を伸ばしました。

そしてその100満ボルトエディオンに子会社化されて以降、多くの人材がヤマダ電機上新電機などに転職しており、それらの人材が各社でリフォームの拡大に寄与しています。
とくにヤマダ電機は、リフォームの拡大のためにわざわざ100満ボルトの元社長である三嶋氏を社長として迎え入れたのです。

家電量販店のメリット

さて、家電量販店に実際にリフォームを注文するとしたときのメリット、デメリットは何があるでしょうか。

メリットはやはり価格です。
イメージ的には大手リフォーム会社の7割くらいの感覚ではないでしょうか。
ただし地域の中小の工務店とはあまり変わらない場合もあると思います。

そこでメリットの2つ目ですが、地域の工務店に比べたときのリスクの小ささです。
リフォームは施工する工務店によって、想像以上に仕上がりに差が出るものです。
腕のいい工務店に当たればいいですが、外れれば仕上がりが悪い上にろくな対応もされないというのは日常茶飯事です。
家電量販店のリフォームでも失敗はありますが、その場合のリカバリーは必ずしてもらえます。
(あまり認識されていないですが、大手リフォーム会社でも失敗は付き物です。)

そして3つ目には見積もり前におおよその価格がイメージできることです。
家電量販店店頭では、限定された範囲ではありますが、工事費込みの価格が提示されていますが、一般にリフォームの費用というのは見積もりを出してもらうまで総額は分からないものだからです。

家電量販店のデメリット

デメリットは複雑なリフォームには対応できないか、もしくは大手より高額になることもあるということです。

これは価格が安いことの裏返しです。
家電量販店のリフォームの価格が安いのは工事に人手をかけず、短期間で行うからです。
そのため、カタログ等に載っている仕様から変更しようとすると、標準の工期や手順で対応できず、急に価格が上がります。
安いのはあくまでもカタログに掲載してあるものをそのままでということです。

そして家電量販店でのリフォームは、基本的にお風呂、キッチン、トイレのみということです。
これらに絞ることでほとんど工程管理をしなくてもよいようにしています。

逆に大手リフォーム会社には工程管理の専門家がいますので、複雑なリフォームにも対応できますが、その分、費用も余分にかかってくるのです。

リフォームをするときには、目的をよく考えて、どこに頼むか検討することが大事です。

増税前より得な住宅エコポイント

さてリフォームを検討している場合は、早めに実施するのがおすすめです。
増税後の景気対策として住宅エコポイントが導入されていますが、来年3月までに工事が完了する必要があり、また予算がありますので、消化してしまったら終了となるためです。

トイレのリフォームなどではうまく使えば1割近くのエコポイントを入手することもできると思います。
制度はやや複雑ですので、早めにリフォーム会社やリフォームを販売している家電量販店に相談してみましょう。