炊飯ジャーの選び方
価格の差が大きい炊飯ジャー
ほとんどの人が使っていながら、ほとんどの人は炊飯ジャーの違いをよく知らないと思います。
しかも安いものでは五千円前後で高いものでは10万円以上する非常に価格差が大きい商品です。
多くの人は高い方が美味しいごはんが炊けるのではないかと思っている程度ではないでしょうか?
そんな家電の中でも少し不思議な存在である炊飯ジャーについて解説します。
炊飯ジャーの基本的な違い
現在の炊飯ジャーの基本的な違いは、下記の4つです。
- 容量は?
- IHかそうでないか?
- 圧力タイプかそうでないか?
- 内釜の素材は何か?
加熱の際のプログラムの違いを除けば、基本的には、上記の4点で炊飯ジャーの性能が決まってきます。
それぞれについて説明していきます。
容量はどうか?
容量としては、三合、五合、一升が一般的です。
三合は一人暮らし用ですが、味が気になるようであれば、一人暮らしでも五合を選んだ方がいいと思います。
三合炊きで味を求めるとコストパフォーマンスが非常に悪くなります。
4、5人までの家族であれば五合炊きでいいと思います。
それ以上なら一升炊きになってきます。
IHかそうでないか?
さてここからは機能の話です。
IHでない機種は、低価格の一部の機種に限られます。(店頭ではマイコン式と表示されています)
味が一番大きく変わるポイントであるため、非常に重要なポイントです。
IHとの違いですが、IHでない場合は、釜の下側に接触しているヒーターが釜を熱してご飯をたきます。
IHの場合は、IHクッキングヒーターが鍋を直接発熱させるように、内釜に電流を流して、内釜から直接発熱させます。
これにより、IHでは釜の中の温度むらをなくすことができ、ご飯の炊きむらがなくなります。 またIHでない場合に比べて早く沸騰させることができご飯を美味しく炊くことができます。
圧力タイプかそうでないか?
昔、三洋という家電メーカーがあったのを覚えているでしょうか?
昔は家電量販店の社員には、三洋の炊飯ジャーを使う人が非常に多かったのです。
どちらかといえば、マイナーだった三洋ですが、炊飯ジャーにおいてはメジャーな存在でした。
それは三洋の開発した圧力炊飯ジャーによるものです。
三洋がなくなった際に事業はパナソニックに引き継がれ、現在はパナソニックの炊飯ジャーの主力になっています。
現在、炊飯ジャーにおいての主流は圧力IH炊飯ジャーになっていますが、これはそれだけ圧力機能が味に対して効果のある証拠だと思います。
なお圧力がなぜ効果があるかということですが、圧力鍋で煮物が美味しくなるのと同様に、水分が米の内部まで浸透することと、温度を高くすることができることです。
しかし同じ圧力タイプでも、機種により圧力のかかり方が違いますので、圧力タイプだからといって機種によって全く同じわけではないことには注意が必要です。
内釜の素材は何か?
炊飯ジャーの価格を左右する一番大きな点がこの内釜の素材です。
カタログを見てもホームページを見ても、炊飯ジャーの説明には内釜のことばかり書いてあると思います。
内釜によって何が変わるか?それは
どれだけ早く沸騰させることができるか?
温度をどれだけ保持できるか?
ということです。
一般的にご飯を炊く際に沸騰させるまでの時間が重要だと考えられており、そのために釜の熱伝導率が特に重視されます。
また沸騰した際に持続できることと蒸らす際に温度が下がらないことが重要です。
それができる内釜を各社は一所懸命に開発しているということです。
購入時のポイントは?
さてそうした中で、同じメーカーであれば、基本的に高い機種ほど美味しいとは言えるとは思いますが、異なるメーカーを比較した場合は、高い機種の方が美味しいとは必ずしも言えません。
また内釜によって値段が変わってくるということで分かるように一定以上では、価格と味が比例しなくなってきます。
個人的には5万円以上の機種になってくると、味について差がほとんど分からないように思います。
なお業界でよく言われるのは、
・高いお米なら安い炊飯ジャーでも美味しい。
・高い炊飯ジャーなら安いお米でも美味しい。
ということです。
メーカーによって特徴が違うため、はっきりとは言えませんが、個人的には購入するなら、3〜5万円台の圧力IHの機種から選ぶことをおすすめします。