現役家電店員が教える失敗しない家電の買い方

後で後悔しない家電の買い方を説明します。ネットで購入する場合にも役立つはずです。

新製品発売サイクルが変わってきている

商品ごとの発売サイクル

家電製品は商品によって異なりますが、多くの商品が一年毎に入れ替わっていきます。

発売されてから、約1年かけてゆっくり価格が下がっていき、そして1年後に新製品が発売されて、旧製品が処分されて入れ替わります。

そんな家電製品の発売サイクルですが、この数年、かなり変わってきています。

近年拡がっている新製品発売手法

これまで主要な商品の発売は、たいてい秋もしくは春の年一回でした。
商品ごとに過去の経緯から時期はほぼ決まっていました。

しかしこの数年、秋と春の2回に分けてそれぞれ新製品を発売し、秋発売商品は翌年の秋まで、春発売の商品は翌年の春までそれぞれ1年販売され、その間は併売されるということが増えてきました。

これまでの同じ時期に一斉に発売する手法の場合、新製品発売直後は価格が高いため、売上が下がってしまうことと、同時期に発売された商品同士で値下げ競争となって価格コントロールが難しくなってくることが課題でした。

年2回の発売とすることで、全体として、底値の時期がなくなり、また販売時期がずれていることで、半年前に発売された商品は、価格面で割安感が出て、それ以上に値下がりしにくくなりました。
この手法でメーカーはトータルとして価格を安定させることができ、利益確保がしやすくなっています。

消費税増税がこの傾向に拍車

さて今年、その傾向にさらに拍車がかかり商品が拡がりそうです。
これまでテレビなどでこの手法が拡がってきましたが、消費税増税前の駆け込み需要を見据えて、生活家電とよばれる商品群でも秋発売発売の商品が5月、6月の発売に前倒しをするからです。

冷蔵庫については、もともと秋の発売商品ですが、昨年から一部で春発売を行なっています。それが今年の春はさらに増えています。
洗濯機については、これまでは夏でしたが、春から秋まで分散して発売されそうです。

多くの商品で成功してきているこの手法ですが、今年の動向次第で家電製品全般に拡がりそうな気配です。

では買いどきはどう判断するのか?

価格が安定してくるということは、分かりやすく安い商品というのは探しにくくなります。

そうした場合でも、家電製品の購入にはポイントがあります。

売れるときが買いどき

家電製品はどんなときでも売れるときが買いどきです。
売れないときは、店頭で値引きしてくれたとしても、元値が高いのです。
値引き交渉がうまくいくかどうかと安く買えるかどうかは別の話です。
メーカーは売れない時期には値下げの原資となるリベートを出しません。
売れるときは値引き交渉しなくても安くなっています。
いつが売れるのかが重要です。

在庫がある時期

売れるときとは言っても売れすぎで在庫がないときは例外です。
特定の型番がなかったとはしても、全体として在庫に余裕がありそうであれば問題ありません。

世の中の流れに乗る

家電量販店は、世の中の流行を非常に意識しています。
ニュースや情報番組などで多くとり上げられている商品には、すぐに乗っかろうとします。
他の量販店の動向も見ながら、これだけは負けられないとがんばります。(その割に店頭演出は対してうまくないです)
基本的に家電量販店はどこの会社も負けず嫌いです。
素直に世の中の流れに乗っかることが安く買うことにもつながります。

ただし、世の中にほとんど普及していない商品については、店頭で目立つようになっていても、ただ話題づくりを狙っているだけなのでこれに当てはまりません。

今年の買いどき

今年はとくに例年の経験則があまり当てはまらない年ですので断言は難しいですが、これまでにも書いている通り、ゴールデンウィークと夏のボーナス商戦が重要です。

少なくとも冬のボーナス商戦については現時点ではあまり期待できないように思います。