冬のボーナス商戦の狙い目は
家電需要は順調に回復
先月の家電業界は前年比2割減となりましたが、今月に入り前年比1割弱の減少に縮小しており、順調に回復しています。
何度か書いていますが、これは業界関係者、とくにメーカー系の事前予想を上回った推移であり、そのため駆け込み需要の大きかったエアコン、冷蔵庫、洗濯機などでは、やや品不足感が続いています。
さて、今週末あたりからは冬のボーナス商戦というのが、業界としてのコンセンサスだと思いますので、その中での狙いどころを少し書きたいと思います。
狙い目の時期
家電の購入というのは、何度か書いていますが、購入時期こそが最も需要です。
今週末はブラックフライデーがあり、今年はアマゾンが初めてセールを開催するということで、話題になっていますが、今のところ見送りが賢明なように思われます。
(以前、ブラックフライデーは翌週で書きましたが、イオンも含め、今週末開催のようです)
アマゾンにはサイバーマンデーがあり、そちらが本命となるでしょうし、家電量販店もまだ今週は売上が低く勝負をかけるタイミングではありません。
アマゾンは2週続けてセールをするとは考えづらいため、サイバーマンデーは、12/6もしくは13から開催する可能性が高いように思います。
家電量販店にとっても、この12/6および13からの週末が最も売上が高くなると予想されますので、このタイミングが狙い目です。
過去から何度も書いていますが、家電は売れるときが買いどきです。
狙い目の商品
さて今回の商戦でいくつかの商品について少し解説していきます。
テレビ
消費税増税の駆け込み需要でもそうでしたが、今回も商戦の中心はテレビになります。
来年のオリンピックまでは、好調が持続すると考えられており、各メーカーが注力しています。
引き続き狙い目は50インチ以上の液晶テレビです。ただ有機ELも価格がこなれてきたため、買って損はないのではないかと思います。
パソコン
ここにきて、急に売場の主役になりつつあります。
以前に、パソコンを購入するなら来年以降と書きましたが、状況が変わってきました。
CPU不足が解消されつつあるのと、企業の買い替え需要が落ち着きつつあるため、家庭用のパソコンが潤沢になりつつあります。
そのため上昇を続けていた価格が下がり始めました。
12月の店頭の状況やQR決済のキャンペーン内容によっては、買って損はない状況になってきています。
ただしパソコンについては、例年、1月の初売りが最も安いため、それも考慮に入れて検討しましょう。
エアコン
エアコンについては、最も予測が難しいですが、新商品の発売が始まり過年度モデルの値下がりが始まっています。
例年、過年度モデルは春頃まで残っているため、今の時期は本来、購入タイミングではありませんが、今年は在庫消化が早い可能性が高く、後になってみれば買いどきだったという可能性があります。
購入して悪くないタイミングではあると思います。
冷蔵庫、洗濯機
どちらも購入に適していないタイミングです。
商品の処分時期でもなく、在庫は逼迫しているため、価格が下がる理由がありません。
急ぎでなければ、春以降に購入時期をずらすのが賢明だと思います。
気になるQRコード決済
さて今年、家電量販店に大きな後押しとなったQRコード決済ですが、ここにきてPAYPAY、d払い、楽天PAYの三陣営に絞られつつあるような感があります。
去年の冬に家電量販店で話題をさらったのは、PAYPAYの100億円キャンペーンでした。
今年は12/16から家電量販7DAYSを開催すると発表しています。
ただ、ソフトバンクとワイモバイルユーザー限定となっており、また還元額も五千円上限ということで、去年に比べるとずいぶん小ぶりなものとなっています。
楽天PAYは現在、キャンペーンを実施しており、12/1に終了予定となっています。
楽天は本業がネットショッピングのため、12月は本業に注力する可能性が高く、家電量販店ではあまり期待できそうにありません。
残るd払いですが、コンビニでのキャンペーンが発表されていますが、家電量販店が対象となるキャンペーンは発表されていません。
ただ現在、QRコード決済では最も資金力が豊富なため、家電量販店でも何らかのキャンペーンを期待したいところです。