現役家電店員が教える失敗しない家電の買い方

後で後悔しない家電の買い方を説明します。ネットで購入する場合にも役立つはずです。

家電量販店の初売り

売上に重要な初売り

家電量販店にとって初売りは他の業種と同様に売上が大きく見込める重要なセールです。

ところで元旦とは1月1日の朝のことを言うらしく、1月1日のことを元旦と言うと、たまに私よりベテランの方に怒られたりします。

おおよそ初売りの初日(たいてい元日)の売上は、1月の売上の1割前後だと思います。
5日ごろまででいくと4割近くになるのではないでしょうか。

そのため初売りの売上動向が1月の売上を大きく左右します。
家電量販店にとっては特に重要なセールなのです。

初売りの狙い目は?

初売りで構成の大きいのは、パソコン、カメラ、オーディオなどです。
いずれもスマホの普及で厳しくなってきている商品ですが、かといって売上の減少を手をこまねいて見ているわけにはいきません。
台数限定商材などで売上を稼ごうとします。

したがってこうした商品の購入を考えているのであれば、とくに台数限定商品や福袋などは狙い目です。
逆に冷蔵庫、洗濯機、エアコンといった配達や工事を伴う商品は初売りではあまり売れませんので、期待できません。

元日休業する店が増えてきた

こうした家電量販店にとって重要な初売りですが、元日休業する店が増えてきています。
都心の店舗は営業する店が多いと思いますが、郊外の店は大半が休業するのではないかと思います。

元日休業は労働組合からの要望

もともとヤマダ電機ケーズデンキが10年前から元日休業にしていましたが、ここにきて増加しているのは、人手不足よりは、労働組合からの要望によるものです。

家電量販店各社で業績が伸び悩み、給与や賞与のアップが望みにくい状況にある中で、各社の労働組合は労使交渉の席では、待遇改善の要求を増やしています。

家電量販店各社の労働組合UAゼンセンに所属しており、統一して元日休業を要求しています。
家電量販店の経営側としては、売上が大きいため出来れば営業したいところでしょうが、他社も休業するのであればということで、横にらみをしながら、増やしているという状況です。

従業員が元日休みたい理由

こんな話をすると家電量販店に就職したい人がいなくなりそうですが、家電量販店の従業員にとって、元日に休みたいのは、正月くらい休みたいという理由より、もっと切実な理由があります。

12月は平均的な月の1.5倍くらい売れます。
土日などはいたるところでお客様に呼ばれて、一日中、店の中を走り回っている状況です。

そうして最後の一週間などは

  • 平日でも土日並みに売れる
  • 休みの比率を月の前半の平日に増やすため、休みも少なくなる(売上に合わせて休みが組まれるため)
  • 通常の月であればシフト勤務で帰れるところが、お客さんが多いため交代できずに残業が増える

ことで疲労はピークに達してきます。

そして12月が終わったと思ったら初売りです。
先ほども言ったように初売りは非常に大きな売上をしめる重要なセールです。
12月の疲労から回復する余裕もなく、毎日が土日のような状況がさらに一週間近く続きます。

つまり12月の最後の一週間と1月の最初の一週間の、合わせて二週間は、毎日が土日のような忙しさの中で、休みもあまり取れずぶっ通しで働くことになるのです。

間に一日、休日を入れてほしいと思うのも無理はありません。
労働組合がないヨドバシカメラが今後どうするかわかりませんが、今の働き方改革が言われる中では、元日休業は必然の流れだと思います。