関西に再び家電戦争が起こるのか?
ゴールデンウィーク以降、好調な家電業界
5月の家電販売は、業界で前年比108%でした。
ゴールデンウィーク後半に大きく伸長したことや、下旬以降に気温が上がり、エアコンなどが売れ始めたことで、ゴールデンウィーク後も好調な状態を維持しています。
冷蔵庫、洗濯機なども好調な販売状況にあり、消費税の駆け込み需要が始まったのではないかといった声も聞かれるようになりました。
この状況でいくと、やはり夏のボーナス商戦のピークが少し前倒しで来るように思います。
オープンしたエディオンのなんば店
さてそんな中、西日本に強いエディオンが大阪のなんばに大型店をオープンしました。
エディオンは大阪が本社の量販店ですが、業界では広島の企業として認識されています。
売上は、ヤマダ電機、ビックカメラに次ぐ業界3位の量販店です。
そんなエディオンですが、なんば店は、エディオンで一番大きな店舗となりますので、これまでの広島店に代わり、実質的な本店になりそうです。
関西でのエディオンは、ジョーシンに次ぐ二番手ですが、このなんば店でジョーシンを逆転しようとするものだと思います。
ちなみにエディオンは家電量販店の中で昨年の売上伸び率がトップだったことが、業界では意外な出来事として話題になりました。
なぜ意外かというと、エディオンは他社に比べ新規出店の少ない企業だからです。
ミナミに家電販売の中心が戻ってくるのか?
さて大阪市内では、キタ(梅田)のヨドバシカメラに対し、ミナミになんばのビックカメラ、ヤマダ電機のLABI、日本橋(大阪の)のジョーシン本店があります。
もともとミナミにある日本橋は、東京の秋葉原と並んで電気街として有名な地域でしたが、秋葉原同様に今はまったくその面影はなくなっています。
現在は大阪の繁華街がミナミからキタに移りつつあることもあり、キタにあるヨドバシカメラが優勢なところだと思いますが、ミナミの中心部にエディオンの大型店がオープンしたことで、関西の家電販売の中心がミナミに戻るかどうかというところが業界としては注目点です。
本番は秋のヨドバシタワーオープン後
さて、エディオンのオープンで、大阪で家電戦争が起こるかどうかですが、エディオンは価格を売りにする量販店ではないため、すぐに価格競争が激しくなるということはなさそうです。
しかし大阪では秋にもう一つの大きなオープンが控えています。
それがヨドバシカメラの梅田タワーです。
2001年にオープンして以降、関西の多くの量販店を破綻に追い込んだヨドバシ梅田は、未だに関西で圧倒的な存在感があり、日本一でなくおそらく世界一の売上をほこる家電量販店です。
今のところ家電の増床は予定されてなさそうですが、ヨドバシ梅田の集客力がアップすると予想される今回のオープンが、他の量販店に影響を与えないはずがありません。
ヨドバシ梅田タワーが、オープンする秋以降は、キタ、ミナミ、郊外と入り乱れて関西が再び家電戦争に突入する可能性が高そうです。