現役家電店員が教える失敗しない家電の買い方

後で後悔しない家電の買い方を説明します。ネットで購入する場合にも役立つはずです。

エアコンを安く買える時期

入れ替えが緩やかに進むエアコン

多くの家電製品は年に一回、新製品が発売されて、商品が入れ替わります。
これについてはエアコンも同様ですが、他の商品は数ヶ月でほぼ完全に入れ替わる中で、エアコンは5カ月くらいかけてゆっくりと入れ替わります。

エアコンの新製品は冬商戦前の秋口と春商戦前の年明け以降に分けて発売されます。
そのため、全商品が一斉に入れ替わることはありません。

安く買える時期は年によって変動する

以前にエアコンを買ってはいけない時期は説明しました。
エアコンを買ってはいけない時期

それではいつ買えばいいでしょう?

エアコンの買いどきは入れ替えが進む11月から2月のいずれかです。
いずれかと言っても長すぎると思います。
正直なところ、その中のいつかというのは年によって変わります。

容易に理解できると思いますが、その要因は夏場のエアコンの売れ行きです。
夏場にエアコンがよく売れた年は早めに買わないと多くの機種で在庫がなくなります。
逆にあまり売れなかった年は春先まで在庫が残っています。

おすすめは2月

そうした要因はありますが、2月に買い替えることをおすすめします。

2月になると下位モデルの前年度機種は残っている可能性は低くなります。
入れ替えに際してはやはり価格帯の低いモデルから先になくなっていくからです。

しかしおすすめしたいのは、前年度の上位モデルです。
上位モデルであれば機種の偏りはありますが、残っていると思います。
売店毎に残っている機種は違いますので、複数の店を回っても価格比較はできませんが、間違いなくお買い得だと思います。

新年度の下位モデルと価格差がないことや、逆転していることすらあるからです。
性能は前年度の上位モデルの方が高いことがほとんどです。

安いモデルを安く買うには?

安い下位モデルを安く買える時期は、結局のところ、先に述べたように年によって変わります。
しかし10月か11月には買っておかないと、いつなくなるか分かりません。

ただ10月、11月に買うとしても、やはり上位モデルの方がおすすめです。
10月か11月に買えば、その冬に使いたいと思います。

暖房には絶対に使わないということであればいいですが、下位モデルと上位モデルでは、とくに暖房性能で圧倒的な差があります。
そしてエアコンは暖房にこそ使うべきです。

エアコンを暖房に使うべき

お客さんはほとんど認識していないですが、暖房において、エアコンはもっともコスパの高い商品です。

部屋全体を暖めるため、もったいなく思うのかもしれませんが、エアコンはヒートポンプという大気の熱を利用する暖房を行うため、圧倒的にエネルギー効率がいいのです。 (ただし冬場に毎日零下になるような地域は別です)

電気ストーブなど電気を使う他の暖房は逆にもっとも効率が悪く電気代ばかりがかかります。
昔に比べ灯油代が高くなったことと、エアコンの消費電力が下がったことで、ファンヒーターなどと比べてもランニングコストは低くなりました。

そしてその暖房を行う際の電気代は上位モデルが圧倒的に少なく、暖房能力も優れているため、電気代で価格差は回収できます。

エアコンは入れ替えの行われる時期(11月〜2月)に上位モデルを購入しましょう。
なお、冬に毎日、最低気温が零下になる地域では事情が異なりますが、またの機会に書きたいと思います。